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英語面接でよく聞かれる質問は?通過率が上がる対策・コツと回答例を解説

英語面接は、質問への回答速度や英語力だけで評価されるわけではありません。──むしろ面接官が注目しているのは「論理の組み立て方」や「自分らしい言葉で話せているか」といった本質的なポイントです。とはいえ、初めての英語面接や久しぶりの転職活動では、不安を覚える方が多いだろうと思います。本記事では、英語面接でよく聞かれる質問と回答例、流れ、事前準備、緊張を抑えるコツなどを体系的に整理しました。キャリアアドバイザーとして数多くの面接支援を行う中で見えてきた「通過率を上げる実践知」をまとめています。落ち着いた心持ちで臨めるよう、順を追ってお伝えします。

英語面接の基本構造・流れ

英語面接は特別な形式に思えるかもしれませんが、基本の流れは日本語面接と大きくは変わりません。違いがあるとすれば、「簡潔さ」と「結論ファースト」がより求められる点、そして英語を使う場面での微妙なニュアンスの差でしょう。まずは英語面接の全体像を把握することで、過度な緊張を抑え、落ち着いて準備が進められます。

一般的な英語面接の流れ

英語面接は、次のような順序で進むことが一般的です。

  • アイスブレイク(簡単な雑談)
  • 自己紹介(Tell me about yourself.)
  • 経歴・スキルに関する質問
  • 志望動機やキャリアの方向性の確認
  • 逆質問(質問する時間)
  • 締めの挨拶・今後の流れの説明

この流れを事前に理解しておくと、本番でも状況を整理しやすく、余計な戸惑いを避けられます。

日本語面接と英語面接の違い

日本語面接との最も大きな違いは、「曖昧な表現が伝わりにくい」点です。例えば、日本語では“まあ、そうですね”といった曖昧な返しも許容されますが、英語では一瞬の沈黙や曖昧な言い回しが“準備不足”として受け取られることがあります。英語面接では、

  • 結論を先に伝える(Conclusion first)
  • 余分な背景説明を削る
  • 具体例で補足する

この3つを意識するだけで、印象が大きく変わります。

オンライン面接と対面面接の注意点

近年はオンライン面接の割合が増えています。オンラインでは、声の微妙なトーンや表情が対面より伝わりづらいため、次のような点を丁寧に整えておくと安心です。

  • 背景はシンプルに、光源は顔の前側に
  • ゆっくり、はっきり話す
  • 通信環境は必ず事前チェック
  • カメラ位置は目線と同じ高さに
  • 英語が途切れた場合の“言い直し”を遠慮なく行う

対面なら、入室時の挨拶、姿勢、目線の置き方などを確認しておくとよいでしょう。

英語面接でよく聞かれる質問と回答例(保存版)

英語面接を受ける多くの方が気になるのは、「具体的にどんな質問が来るのか」という部分です。ここでは面接官が意図をもって投げかける代表的な質問を、回答の構造とともに整理します。回答例そのものを丸暗記するより、「どのように話を組み立てるか」を理解することが本質的には重要です。

① 自己紹介・経歴紹介(Tell me about yourself.)

最も頻出の質問です。ここでは“あなたの全人生”ではなく、“職務に関係する要点”を簡潔にまとめるのがポイントです。

構成の目安

  • 現在の役割
  • 得意領域
  • 関連する経験
  • 今後の志向性

回答例(例示)
“I’m currently working as a sales coordinator, mainly supporting global accounts. I enjoy working in an international environment and have improved processes by collaborating closely with overseas teams. I’m now looking for a role where I can utilize both my communication skills and cross-cultural experience.”

無理に「完璧な英語」を目指す必要はありません。簡潔で誠実な説明の方が評価されやすい傾向があります。

② 志望動機(Why do you want to join us?)

志望動機は「企業理解 × 自分の経験の接点」を示す場です。曖昧な熱意より、事実にもとづいた理由の方が説得力を持ちます。

回答の流れ

  • 結論(御社に興味を持っている理由)
  • 過去の経験との関連性
  • どのように貢献できるか


“I’m attracted to your company because of its strong global presence and commitment to innovation. In my previous role, I managed several cross-border projects, and I believe this experience will allow me to contribute to your international initiatives.”

③ 転職理由(Why are you leaving your current job?)

ネガティブになりがちな質問ですが、“前向きな理由”に変換することが大切です。批判は避け、「キャリアの方向性」を軸に説明すると、穏やかな印象になります。

④ 強み・弱み(What is your strength / weakness?)

強み・弱みは自己理解の深さが問われます。重要なのは“客観的に語れるかどうか”。弱みは「改善に取り組んでいる姿勢」を添えると、面接官に安心感を与えます。

⑤ 成果・実績(STAR法で整理)

成果を語るときは、STAR 法(Situation / Task / Action / Result)を使うと、筋の通った説明になります。

例(Action の部分のみ)
“I coordinated between the Japan and US teams, clarified unclear requirements, and proposed a revised schedule that improved delivery accuracy.”

実績は誇張する必要はなく、事実を丁寧に伝える方が信頼につながります。

⑥ 将来のビジョン(Where do you see yourself in 3–5 years?)

答えにくい質問ですが、「キャリアの方向性」さえぶれていなければ問題ありません。企業が知りたいのは、あなたが長期的に成長していく姿です。

⑦ グローバル環境での経験(Have you worked in an international environment?)

クロスカルチャー環境での経験は、英語面接では重要視されることがあります。大規模でなくても構いません。海外チームとのメール・会議など、具体的な事実を挙げると伝わりやすくなります。

⑧ 逆質問(Do you have any questions for us?)

逆質問は“意欲と理解度を示す場”です。待遇や福利厚生に偏りすぎると印象が揺らぐため、次のような質問が望ましいでしょう。

  • チーム構成と役割分担
  • 入社後3ヶ月で期待される成果
  • 評価制度の考え方

回答を準備する際のポイント・コツ

英語面接の回答は「丸暗記」より「構造化」が鍵になります。ここでは、初めての方でも落ち着いて話せるよう、準備のポイントをまとめます。

丸暗記ではなく“自分の言葉”で話す

英語面接で多い失敗が、文章をそのまま覚えてしまうことです。丸暗記は緊張下で崩れやすく、話の軸がぶれやすくなります。むしろ、「話す順番」だけを覚え、あとは自然な英語で説明する方が、誠実で落ち着いた印象を与えます。

PREP法で結論から話す

PREP は、Point(結論)→ Reason(理由)→ Example(具体例)→ Point(再結論)の流れで話す方法です。英語面接との相性が非常によく、志望動機や強みを説明する際にも使えます。

応募企業・職種に合わせてカスタマイズ

同じ回答でも、企業によって響くポイントは異なります。事業内容、ミッション、扱う商材、必要スキルなどを整理しておくと、回答の切り口を自然に調整できます。

聞き返しは失礼ではない

聞き取りにくかった質問を確認するのは、マナー違反ではありません。

例:

  • “Could you repeat that, please?”
  • “May I confirm the last part of your question?”

こうした丁寧な聞き返しはむしろ評価されます。

本番前の準備チェックリスト

実際の面接前には、技術的な準備と心構えの両方を整える必要があります。ここでは抜け漏れを防ぐためのチェックリストを提示します。

履歴書・職務経歴書(英語)との整合性

英語レジュメに記載した内容と、面接で話す内容は必ず一致させます。数字や期間などは特に注意が必要です。

企業リサーチ

企業の文化、ミッション、事業内容を理解しておくと、回答の精度が上がります。外資系の場合、公式サイトや LinkedIn に詳しい情報が掲載されていることが多いです。

英語会話・模擬面接での練習(CV①)

ひとりで練習するより、第三者から指摘を受けた方が改善が早く進みます。IBT では英語でのキャリア面談や模擬面接も行っており、面接官視点でのフィードバックが可能です。英語が流暢である必要はありませんが、“伝わる話し方”を整えることが通過率向上に直結します。

音読・録音の習慣化

自分の声を客観的に聞くことで、冗長な部分や話し癖に気づきやすくなります。英語面接前のルーティンとしておすすめです。

身だしなみ・オンライン環境の確認

細部まで整っていると、落ち着いて面接に臨めます。

よくある悩み・トラブルとその対処法

緊張して話せない時

深呼吸をし、結論から短く話す姿勢を保つと、過度な緊張が和らぎます。一度手短に答えて、必要があれば後から補足する方法も効果的です。

質問が聞き取れなかった場合

聞き返しは失礼ではありません。曖昧な回答を避ける姿勢は、丁寧で慎重な人物として映ります。

ネガティブ質問への対応

失敗談や弱みを問われた場合でも、焦る必要はありません。過去の経験を悲観的に語るのではなく、「何を学び、どう改善したか」に焦点を置くと、前向きな印象につながります。

面接通過率を上げるための総合戦略

回答 × 振る舞い × 事前準備の掛け算

英語面接で評価されるのは、英語力の高さだけではありません。丁寧な態度、落ち着いた口調、誠実さを感じさせる説明など、複数の要素の組み合わせによって評価が形成されます。

逆質問で意欲を示す

逆質問は、企業を深く理解し、長期的な成長を考えていることを示す機会です。質問の質が高いほど、面接官からの信頼は高まります。

企業が見ている3つの軸

  • 整合性(レジュメと話の一貫性)
  • 論理性(結論ファースト)
  • 誠実さ(無理なアピールをしない)

どれかひとつに偏らず、バランスの良いコミュニケーションが鍵になります。

まとめ/次のステップ

英語面接は、準備の質がそのまま安心感につながります。よく聞かれる質問の傾向を把握し、自分の言葉で語れるよう準備しておけば、初めてでも落ち着いて臨むことができます。

もし「自分の回答が伝わりやすいか」「英語で話すと崩れてしまうかもしれない」と感じる場合は、専門家と一緒に練習してみるのも一つの方法です。英語面接に少しでも不安がある方は、IBTのグローバルキャリアアドバイザーにご相談ください。面接練習も含め、あなたの状況に合わせたサポートを行っています。

参考・引用元

最終更新日: