英語で自己PRをしてください――そう言われた瞬間に言葉が出てこない……。 外資系やグローバル企業の選考では「自己pr 英語」が当たり前になりつつありますが、日本語の自己PRと同じ感覚で話すと、評価されにくいことも少なくありません。本記事では、英語で自己PRを作る際の注意点から、構成テンプレート、レベル別の例文、面接での話し方のポイントまで、実務でそのまま使える形でわかりやすく解説します。
英語での自己PRが重要視される理由
グローバル採用の場では、英語での自己PRは単なる「挨拶」ではなく、自分という人材の価値を端的に示すプレゼンテーションとして扱われます。履歴書や職務経歴書だけでは伝わらない「強み」「再現性のある成果」「仕事の進め方」を、短い時間でロジカルに伝えられるかどうかが評価の分かれ目になります。
特に、外資系企業や英語を共通言語とする日系グローバル企業では、自己pr 英語のクオリティがそのまま「コミュニケーション力」「論理性」「リーダーシップ」の指標として見られることも少なくありません。
グローバル採用で評価される「論理性」と「一貫性」
英語の自己PRで重視されるのは、流暢さよりも「論理性」と「一貫性」です。英語が完璧でなくても、次の流れで話せていれば高く評価されやすくなります。
- 最初に「自分の強み(結論)」をはっきりと言い切る
- その強みが発揮された具体的な「経験」を説明する
- どのような「成果」を出したのかを数字で示す
- 最後に「御社でどう活かせるか」を結びとして語る
このような一貫したストーリーがあると、採用担当者は「この人を採用したら、似た成果をうちでも出してくれそうだ」とイメージしやすくなります。
日本語の自己PRとの決定的な違い
日本語の自己PRでは、「協調性」や「周囲とのバランス」が重視されるあまり、控えめな表現になりがちです。しかし、英語の自己PRで同じテンションのまま話すと、「自信がない」「インパクトが弱い」と受け取られてしまうことがあります。
英語の自己PRでは、次のような姿勢が求められます。
- 自分の強みや実績を、はっきりと言葉にする
- 遠回しな表現ではなく、ストレートな言い回しを使う
- 「チームのおかげです」だけで終わらせず、自分の役割を明確に示す
決して「自慢話」をする必要はありませんが、プロフェッショナルとしての視点から、自分を客観的に評価して伝えることが大切です。
英語で自己PRを作る前に押さえるべき3つのポイント
いきなり英語で文章を書き始める前に、まずは日本語の段階で構成を整理しておくと、自己pr 英語がぐっと作りやすくなります。ここでは、事前に押さえておきたい3つのポイントを紹介します。
POINT①:結論ファースト(結論→実績→根拠)
英語のビジネスコミュニケーションでは、結論ファーストが基本です。自己PRでも、最初に「私は〇〇が強みです」「私は〇〇に強みを持つ××です」と言い切るところから始めましょう。
そのうえで、
- どのような環境・役割で
- どのような行動を取り
- どのような成果につなげたか
という順番で補足していくと、採用担当者にとって理解しやすい自己PRになります。
POINT②:成果を数字で表す
「売上に貢献しました」「業務効率を改善しました」といった表現だけでは、どれくらいすごいのかが伝わりにくくなります。そこで重要なのが、数字で成果を示すことです。
例えば、次のような表現に言い換えられます。
- increased sales by 20% in one year(1年で売上を20%向上)
- reduced operational costs by 15%(運用コストを15%削減)
- improved on-time delivery rate from 80% to 95%(納期遵守率を80%から95%に改善)
数字は「誰が見ても同じように理解できる指標」なので、国や文化を越えて説得力を持たせることができます。
POINT③:役職・責任範囲を明確にする
グローバル採用では、「どのポジションで」「どこまでの責任を持っていたか」が特に重視されます。単に「プロジェクトに参加しました」と言うだけでは、貢献度が伝わりにくいのです。
次のような情報をセットで伝えられると、あなたのレベル感がより正確に伝わります。
- 役職・ロール(manager / leader / specialist など)
- チーム人数(a team of 5 / 10 engineers など)
- 担当した範囲(budget / schedule / client communication など)
例:
I managed a team of five members and was responsible for project planning, client communication, and budget control.
【完全ガイド】英語の自己PRの基本構成(テンプレート付き)
ここからは、英語の自己PRをどのような構成で組み立てればよいかを解説します。基本は次の4ステップに分解できます。
- ① Strength(強み)
- ② Experience(経験)
- ③ Achievement(成果)
- ④ Value(会社への貢献)
この4つを押さえておけば、どの業界・職種でも通用する自己PRの土台が作れます。
① Strength(強み)
まず最初に、自分の強みを一言で言い切ります。ここでは、職種に直結するスキルやスタイルを選ぶのがポイントです。
例:
- I am a results-driven project manager with strong leadership skills.
- I am a data-oriented marketer with expertise in digital campaigns.
- I am a customer-focused sales professional with strong negotiation skills.
② Experience(経験)
次に、その強みが発揮された具体的な経験を説明します。プロジェクトの規模や期間、関わったステークホルダーなどを簡潔に伝えましょう。
例:
- I led a cross-functional team to launch a new product line for the domestic market.
- I managed multiple digital campaigns across social media and search platforms.
③ Achievement(成果)
続いて、その経験から得られた成果を数字で示します。ここが最も「差」が出やすいポイントです。
例:
- This project increased annual revenue by 18%.
- Our campaign improved the click-through rate by 30% and reduced the cost per lead by 20%.
④ Value(会社への貢献)
最後に、「その強みや経験を、応募先の企業でどう活かせるか」を未来形で示します。これにより、単なる自己紹介ではなく、採用するメリットを提示することができます。
例:
- I believe this experience will enable me to contribute to your global expansion projects.
- I am confident that I can help your team optimize marketing performance and drive sustainable growth.
テンプレート例
I am a <strong point> with <X years> of experience in <field>.
I have <experience>, which resulted in <achievement with numbers>.
I believe I can <value you can add to the company> at your organization.
英語の自己PR例文(自己pr 英語 例文)|初心者〜上級者
ここからは、レベル別に3つの自己PR例文を紹介します。自分の英語力や経験値に合わせて、言い回しをアレンジしてみてください。
初心者向け:短く明確な自己アピール(自己アピール 英語 例文)
まずは、シンプルで覚えやすいパターンです。英語面接が初めての方や、あまり話を長くしたくない場合におすすめです。
I am a detail-oriented team player with strong communication skills. In my previous role, I supported project coordination and helped improve workflow efficiency. I’m confident that my proactive attitude will bring value to your team.
難しい単語は使っていませんが、強み(detail-oriented, team player)→ 経験 → 貢献という流れはしっかり押さえています。
中級者向け:成果を盛り込んだアピール例
次は、数字を使って成果をアピールする中級者向けの例です。ある程度英語での説明に慣れてきたら、このレベルを目指すとよいでしょう。
I specialize in project management and problem-solving. I led a team of five members and reduced project delays by 25% through process optimization. I would like to leverage this experience to support more efficient project execution in your organization.
ここでは、led a team of five のようにチーム規模を示し、reduced project delays by 25% と具体的な数字で成果を伝えています。
上級者向け:採用担当者の評価が上がる自己PR
最後は、グローバルな経験や戦略的な役割をアピールしたい方向けの上級例です。マネジメント層やリーダーポジションを志望する場合に有効です。
I am a results-driven professional with expertise in strategic planning and cross-functional leadership. By coordinating global teams across three regions, I led initiatives that increased annual revenue by 18%. With my background in international collaboration, I am confident that I can drive high-impact results within your global strategy.
「戦略性」「グローバル」「収益へのインパクト」といったキーワードを押さえつつ、数字と役割を明確に示しているため、採用担当者に「即戦力」としての印象を与えやすい自己PRになっています。
面接で英語自己PRを話すときの注意点(自己pr 英語で)
書類選考を通過したあとは、英語面接で自己PRを「話す」段階に進みます。ここでは、原稿そのものの出来に加えて、話し方・伝え方が評価のポイントになります。
発音より「伝わる構成」が重要な理由
英語面接というと、「発音が悪いとダメなのでは?」と不安になる方も多いですが、実際のところ、ネイティブレベルの発音は求められていません。それよりも重視されるのは、
- 結論が最初に来ているか
- 話の流れがわかりやすいか
- 質問に対して的確に答えているか
という構成面です。多少アクセントがあっても、論理的で整理された自己PRであれば、十分に高評価を得ることができます。
英語面接全体の聞かれやすい質問や対策については、こちらの記事も参考になります。
⇒ 英語面接でよく聞かれる質問は?通過率が上がる対策・コツと回答例を解説
面接官がチェックする3つの評価ポイント
英語で自己PRを話すとき、面接官は主に次の3点を見ています。
- 一貫性:履歴書や職務経歴書と内容が矛盾していないか
- 具体性:役割や成果が具体的な数字や事例で語られているか
- 再現性:同じような成果を自社でも再現できそうか
自己PRの内容が多少シンプルでも、これら3つのポイントを満たしていれば、採用担当者の印象は大きく変わります。
よくある失敗例と改善方法
英語自己PRでよく見られる失敗として、次のようなものがあります。
| 失敗例 | 問題点 | 改善の方向性 |
|---|---|---|
| 自己紹介と自己PRを長く話しすぎる | 1つ1つのエピソードが長く、要点が伝わらない | 自己PRは60〜90秒以内にまとめる |
| 「頑張りました」で終わってしまう | 成果やインパクトが見えない | 数字・規模・期間などの客観的情報を足す |
| 自分の役割が曖昧 | チームに貢献した度合いが判断できない | 担当範囲や意思決定のレベルを明確に伝える |
英語で使える便利フレーズ集(自己PR・アピール用)
ここでは、英語で自己PRをするときにそのまま使えるフレーズを目的別にまとめました。自分の経験に合わせて、一部を入れ替えながら使ってみてください。
強みを述べるフレーズ
- I am highly skilled in 〜.
- My core strength is 〜.
- I am known for 〜.
- I have a strong background in 〜.
- I am particularly good at 〜.
実績を伝えるフレーズ
- I achieved 〜.
- I improved 〜 by 〜%.
- I successfully led 〜.
- I was responsible for 〜, which resulted in 〜.
- This experience helped our team to 〜.
貢献を示すフレーズ
- I can contribute by 〜.
- I aim to add value through 〜.
- I am confident that I can support 〜.
- I believe my experience will help your team to 〜.
- I would like to leverage my skills to 〜.
ChatGPTを使って英語の自己PRをブラッシュアップする方法
英語で自己PRを書くのが苦手な場合は、ChatGPTなどのAIツールをうまく活用することで、短時間で完成度の高い英文を作ることができます。ただし、丸投げではなく、「自分の経験」と「AIの表現力」を組み合わせる意識が大切です。
正しいプロンプト例
AIに依頼するときは、「誰向けの自己PRなのか」「どんな構成にしたいのか」を具体的に伝えると、より精度の高い提案が返ってきます。
プロンプト例(日本語)
「以下の日本語の自己PRを、外資系企業の英語面接で高評価される英文に書き直してください。
構成は、①強み → ②経験 → ③成果(数字) → ④会社への貢献 の順番にしてください。
また、60〜90秒で話せる長さに調整してください。」
このように、構成・トーン・長さをあらかじめ指定しておくと、実際の面接シーンでも使いやすい自己PRに仕上がります。
修正ループで質を上げる方法
最初から完璧な英文を目指す必要はありません。次のようなステップで、少しずつブラッシュアップしていくのがおすすめです。
- 自分なりに英語で自己PRを書いてみる(日本語ベースでもOK)
- AIに「自然なビジネス英語に修正してほしい」と依頼する
- 出力された英文に対して、「もう少しシンプルに」「初級者にも話しやすく」などと追加指示を出す
- 最終的に、自分の言いやすい表現に微調整する
この「修正ループ」を2〜3回繰り返すだけで、英語自己PRの質は大きく向上します。
【チェックリスト】英語の自己PR完成度をセルフ診断
最後に、作成した自己PRがきちんと仕上がっているかどうかを確認するためのチェックリストを用意しました。本番前に一度セルフ診断してみてください。
論理性チェック
- 結論(強み)が冒頭で明確に述べられているか
- 強み → 経験 → 成果 → 貢献 の流れになっているか
- 話の順番が前後しておらず、一貫したストーリーになっているか
説得力チェック
- 実績や成果が、数字や具体的な事例で示されているか
- 自分の役割・責任範囲が明確に伝わっているか
- 応募ポジションに関連するスキル・経験が強調されているか
国際的な表現チェック
- 直訳調の日本語英語になっていないか
- ネガティブな表現より、ポジティブで前向きな表現を使っているか
- スラングやカジュアルすぎる言い回しを避けているか
【キャリア相談】英語自己PRをプロに添削してほしい方へ
自分で英語の自己PRを作ってみたものの、「本当にこれでいいのか不安」「海外採用の視点でチェックしてほしい」という方も多いはずです。その場合は、キャリアのプロに相談するのも有力な選択肢です。
キャリア面談で得られるサポート内容
- 英語自己PR・英文CVの個別添削
- 英語面接での回答ロジックの整理と改善
- これまでの経験の棚卸しと、強みの言語化サポート
- 志望企業・ポジションに合わせたアピールポイントの調整
第三者の視点が入ることで、「自分では当たり前すぎて強みだと思っていなかった経験」が実は大きなアピールポイントだった、という発見もよくあります。
英語自己PRやキャリアについてプロに相談したい方は、下記のページからキャリア面談をお申し込みお願いいたします。
よくある質問(FAQ)
Q1. 英語での自己PRはどれくらいの長さが理想ですか?
A. 面接の最初に話す自己PRは、60〜90秒程度が目安です。長すぎると要点がぼやけてしまうため、「強み → 経験 → 成果 → 貢献」をコンパクトにまとめることを意識しましょう。
Q2. 英語に自信がないのですが、それでも評価されますか?
A. 流暢さよりも、内容の論理性と具体性が重視されます。シンプルな単語で構わないので、数字や事例を交えてわかりやすく伝えられていれば、十分に評価対象になります。
Q3. 自分の実績を数字で表すのが難しい場合はどうすればよいですか?
A. 売上や利益だけでなく、件数・割合・時間・コスト・満足度など、さまざまな指標で数字は表現できます。「お客様対応件数が1.5倍になった」「リードタイムを2日短縮した」など、身近なところから探してみましょう。
Q4. 新卒や職歴が浅い場合、何を自己PRにすればいいですか?
A. アルバイト経験、ゼミや研究、サークル活動、留学経験などでも構いません。重要なのは、「どんな目的のもとに行動し、何を学び、それをどう次の環境で活かしたいか」を筋の通ったストーリーで語ることです。
Q5. 面接で自己PRを言ったあと、うまく話が続かないのですが……。
A. 自己PRの中に、自然と面接官が深掘りしたくなる「フック」を仕込んでおくと、その後の会話がスムーズになります。たとえば「three main actions」「two key challenges」など、数字で要素を区切っておくと、質問が続きやすくなります。
Q6. ChatGPTなどのAIで作った自己PRをそのまま使ってもいいですか?
A. そのまま暗記して話すのはおすすめしません。AIはあくまで「表現のヒント」として使い、最終的には自分の言葉で、自然に話せる文章に調整することが大切です。本番前に、必ず声に出して練習しておきましょう。