エンジニアの需要が高まっている中、「どうしたら優秀なエンジニアを採用できるんだろう…」と頭を抱えている担当者の方も多いのではないでしょうか?
エンジニアを採用する方法は求人媒体や人材紹介など様々ですが、自社のイメージにぴったりのエンジニアを採用するには適切な戦略の実践や採用方法の選択をする必要があります。
そこでこの記事ではエンジニアの採用を成功させる為の具体的な戦略やおすすめの採用媒体を紹介します。ぜひ参考にしてください。
エンジニア採用における近年の動向
今日では、エンジニア需要が拡大しています。各企業のDXが推進されるなど、世界中でIT化が進んでいるためです。
実際、経済産業省が公表した「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査」によれば、2030年には、最大で約79万人に拡大する可能性があると予測されています。このように今後もエンジニア需要は拡大し続けることが予想されます。
一方で、採用単価も上がっています。株式会社マイナビが実施した調査「中途採用状況調査2021年版」での「中途採用の予算と実績」にて、2020年における年間採用コストが業界別にまとめられていました。そのデータによると、全体の平均採用コストが688.4万円に対して、IT・通信・インターネットは平均1,094.5万円と大きく上回っています。
ちなみに、2019年における年間採用コストは、全体と、IT・通信・インターネットそれぞれ674.1万円、898.5万円だったことから需要が増していることと採用単価が比例していることが容易に読み取れます。
エンジニア採用はなぜ難しいのか
このように今後も需要が高まるエンジニアですが、具体的になぜエンジニアの採用は難しいのでしょうか?その理由は主に3つあります。
それぞれ詳しく解説していきましょう。
需要が高く競争が激しい
まずは前述の通り、競争率の高さがエンジニア採用が難しい最大の理由です。
doda転職求人レポート(2021年7月)によると、業界別有効求人倍率はIT・通信が6.41と平均の2.15をゆうに超えて、かつ、業界トップのスコアとなっています。また、前月比 0.88上昇・前年同月比1.71上昇と、ますます需要が高く競争が激しくなっていることが分かります。
doda編集部によると、IT業界を中心にコロナウイルスの感染拡大以降抑えていた未経験歓迎求人の回復もみられ、求人数は増加すると思われるとレポートしています。
「経験者」を求める傾向が強い
多くの企業が、未経験者より経験者を採用したいと考えているのも、採用が激化している理由の一つです。教育コストがかからない経験者エンジニアは即戦力として期待されることもあり、多くの企業が一人のエンジニアを取り合っているような現状です。
この傾向は今後も継続すると考えられており、経験者エンジニアの採用は厳しい状況が続くでしょう。後述しますが、未経験者や外国人エンジニアなどを視野に入れると採用ハードルが下がるので、状況に応じて検討するといいでしょう。
採用におけるミスマッチが起こりやすい
ミスマッチが起こりやすいのもエンジニア採用が難しい理由です。なぜ採用におけるミスマッチが起きてしまうのでしょうか?その原因は、
- スキルが定量化しづらいから
- 業務領域が細分化されているから
- 求めている人材と転職者の希望にズレがあるから
という3点です。
エンジニアが依頼される業務内容はその目的や用途によって違うため、今後も同じ仕事が任されるとは限りません。そのため、現時点でそのエンジニアのスキルが定量化しずらいために、ミスマッチが起きてしまうのです。
また、ひとくちに「エンジニア」といってもその業務領域は幅広いです。特にどの領域を担当しているか、のすり合わせをしないと業務を任せることが出来なくなってしまいます。
さらに、業務の専門性が高いのもエンジニアの特徴です。仕事内容によっては、求職者のスキルと求められるスキルにミスマッチが生じてしまいます。
エンジニア採用を成功させる為に自社が行うべき5つの戦略
ではどうしたらエンジニアの採用を成功させられるのでしょうか?具体的な5つの戦略についてご紹介します。
①現場で働くエンジニアも巻き込む
エンジニア未経験の方を採用して現場で働く社員に教育を任せてみるのはどうでしょうか?1から自社のことを学べるため、安心して働くことが出来ますし、将来への投資にもなるかもしれません。また、自身が学んだことを今後入ってきた社員に伝えることが可能となるため効率的なサイクルが生まれます。
②自社が求めるペルソナを設定する
自社が求めるペルソナを明確に設定することも非常に大切な戦略です。ペルソナとは「対象となるターゲットを設定すること」です。そうすることで求職者と自社の求める人物像がマッチするかどうかを図りやすくなり、自信を持って採用出来たり、ミスマッチによる離職を防ぐことが出来ます。
③採用条件を緩和する
エンジニア採用のターゲット層に固定概念はありませんか?前述の通り経験者エンジニアの採用は激化している為、ペルソナを設定した上で採用条件を緩和するのも有効な戦略になります。昨今の共働きの傾向があったり、近い将来、プログラミング教育も必修になるため今後は女性や若手層もターゲットにしていくのも一つの手でしょう。
さらに、外国人のエンジニアが増えてきていることから、より外国人の存在がより身近になりました。外国人採用も検討することをおすすめします。
④エンジニアの転職理由や希望を理解する
エンジニアの採用が難しい理由でも解説しましたが、求める人材と転職者の希望のズレを防ぐためにも、求職者の転職理由や希望を理解しましょう。エンジニアは引く手あまたのため、このような部分でコミュニケーションをしっかりとることが大切です。同じ方向を向いて歩んでくれる求職者とのご縁を紡いでいきましょう。
⑤働きやすさの強化を図る
エンジニアの仕事は専門性が高く、障害が起きた場合に即座に原因を特定して復旧作業を行なうなどフル稼働の日々です。そんな忙しい彼らは当然、少しでも働きやすい環境を求めています。
私たちは求職者を選ぶ側かもしれませんが、逆に選ばれる側であるということも忘れてはなりません。エンジニアの方が働きやすい環境とは何か?当事者意識を持って改善していくことがエンジニア採用の成功に繋がり、社内全体の働きやすさにも相乗効果をもたらしてくれそうですね。
エンジニアを採用する代表的な方法
エンジニア採用をする方法は様々ですが、ここでは主な手法とその手法ごとにおける特徴やメリット・デメリットを紹介します。
求人媒体サイト
求人媒体サイトとは、企業の人材採用情報が掲載されている広告のことです。求人媒体サイトの大きな特徴は、いち早く多くの求職者にリアルタイムで情報を提供できるところです。最近はインターネットが普及しているため、ますますWeb求人サイトが主流になってきています。
メリットは主に以下3つが挙げられます。
- 多くの求職者にみてもらえる
- 最新の情報を発信できる
- 募集内容に合わせて様々な媒体を比較検討できる
インターネットが普及した今の時代にぴったりのエンジニア採用方法です。
一方デメリットとしては以下3つが挙げられます。
- 情報が膨大すぎて応募につながらないということがある
- 媒体の数が多いために媒体選定が難しい
- いつ応募がくるか分からない
費用を抑えながら優秀なエンジニアを採用するために、選定には力を入れましょう。
ダイレクトリクルーティング
ダイレクトリクルーティングとは、人材採用において、求職者からの応募を待ち受けるのではなく、企業側が積極的に採用活動をすることです。求職者の自己紹介や経歴から、自社にマッチした人を探し出し、直接連絡をとります。
メリットは主に以下3つが挙げられます。
- 自社にマッチした人のみと話が出来る
- 求職者にとって特別感がある
- 求職者にかけられる時間が長くなるため、よりお互いを知ることができる
最近トレンドの”攻めの採用”ですね。
一方デメリットとしては以下3つが挙げられます。
- マッチした人を探し出すのに時間がかかる
- 人件費もかかる
- メッセージを送っても必ず返信が来るとは限らない
自社をアピールできる機会にし、いっぱい興味を持ってもらえるようなメッセージを送りましょう。
人材紹介(転職エージェント)
人材紹介とは、従業員を募集している企業に、希望条件に合った求職者を紹介することです。最近は転職エージェントとも呼ばれており、リクルートなど総合的な人材紹介を行なっている企業や、業界や規模に特化した企業など様々です。
メリットは主に以下3つが挙げられます。
- 自社に合う人を紹介してもらえる
- キャリアアドバイザーを通して自社のアピールができる
- 求職者の本音をキャリアアドバイザーを通して知ることが出来る
デメリットは主に以下3つが挙げられます。
- 転職エージェントが多いために選定に時間がかかる
- 転職エージェントによって専門領域が変わる
- 中には質の低い転職エージェントもある
企業のホームページや口コミを見ながら、どの転職エージェントを使うのかを決めましょう。
リファラル採用
リファラル採用とは、友人や元の仕事仲間などへ社員の人脈で採用情報を広めて、候補者を推薦してもらい、採用選考を行なうことです。そのため、人材採用を行なう企業にとっては適切で質の高い人材を補強できるという特徴があります。
メリットは主に以下3つが挙げられます。
- 自社のことも求職者のこともより深いところまで知れる
- 自社の業務内容を理解してもらいやすい
- 採用コストがかからない
一方デメリットは主に以下3つが挙げられます。
- 同じような性質の人が集まってしまう
- 内輪の採用に見られる
- 人材配置への配慮が必要
社内の理解と認知を深めるために、事前に説明を行なってからリファラル採用を始めましょう。
業務委託
業務委託とは、自社の仕事や作業を外部の人、あるいは会社に依頼して行なってもらうことです。これを受けた側は、労働力ではなく仕事の成果を提供します。会社員や派遣社員とは異なり、対等な立場で業務を遂行します。
メリットは主に以下3つが挙げられます。
- 通常の業務に集中できる
- 使い方によってはコスト削減となる
- プロのノウハウを知ることができる
プロにお任せして時間的コストと人件費をカットしましょう。
デメリットは主に以下3つが挙げられます。
- 外注コストがかかる
- 自社採用で得られるノウハウが蓄積できない
- 密な情報共有が必要
どこまで情報共有をすべきかがとても迷うところですね。
エンジニア採用に強い求人媒体サイト4選
エンジニア採用に特化した求人媒体はたくさんあります。その中でも特にエンジニア採用に強い選りすぐりの求人媒体を4選ご紹介します。
Green
GreenはIT/Web系人材の経験者採用に特化した成功報酬型の求人メディアです。採用コストは地域一律の30-90万円の固定金額。掲載期限も無期限でランニングコストも不要なので、費用の掛け捨てリスクもありません。
type
ひとつ上を目指す人のキャリア転職サイトで、アクセス数No.1を誇っています。採用ニーズに合わせて使いわけ自由、そのため、1職種の採用コストを抑えることが可能となっています。
Find job
エンジニア・デザイナーに人気の転職・求人情報サイトで、未経験〜経験者までのエンジニア・デザイナー求人が豊富に取りそろえてあります。FINDJOB!の料金プランは掲載料のみです。プランは2種類あるのですが、どちらも掲載期間は30日間となり、掲載できる求人数以外に差はありません。また、採用決定時に追加の成果報酬は一切発生しません。
イーキャリア
「イーキャリア」はソフトバンクグループの人材事業会社が運営しています。クール(4週間)10万円(換算)~と、業界最大級のコストパフォーマンスが最大の魅力です。
エンジニア採用に強いダイレクトリクルーティングサービス3選
エンジニア採用に特化したダイレクトリクルーティングサービスもたくさんあります。その中でも特にエンジニア採用に強い選りすぐりのダイレクトリクルーティングサービスを3選ご紹介します。
Forkwell jobs
Forkwellは、Web/ITエンジニアに 特化した求人・スカウトサービスです。エンジニア特化型人材プラットフォームで、累計スカウト送信数 No.1、累計成約数 No.1を誇っています。料金プランは企業HPでご確認ください。
Wantedly
Wantedlyは、あなたの会社が掲げる「想い」への共感を通じて、条件だけでは動かない優秀な人材にアプローチができるのが特徴です。条件や知名度、採用予算に左右されない採用のサポートをしています。
また、成果報酬がないため、採用コストを抑えられます。運用の工夫で採用単価が抑えられ、使えば使うほどお客様に採用効果を感じていただけるよう、成果報酬のかからない毎月定額の料金モデルを採用しています。
paiza転職
paiza転職は、IT/Webエンジニア特化のコーディング転職サイトです。スキルがある方にはスカウトを送ることのできる、新しい形のコーディング転職サービスです。
料金体系は初期費用0円の成果報酬型にも関わらず、転職サポートチームが選考プロセスを丁寧にフォローしてくれたり、応募者全員がpaizaプログラミングスキルチェックを受けているのでスキルレベルが明確であるためエンジニアの質もとてもいいと評判です。
エンジニア採用に強い人材紹介(転職エージェント)3選
エンジニア採用に強い転職エージェントをご紹介します。エンジニアを採用するためには、専門的な知識が必要不可欠です。なので、エンジニア採用に特化した転職エージェントを選ぶようにしましょう。
レバテックキャリア
登録者18万人を誇る、ITエンジニアとデザイナーに特化した採用支援サービスです。他社との大きな違いは、社員、派遣、フリーランス希望者の中からニーズに合わせてご紹介することができることです。また、担当エージェントはITエンジニア、デザイナーだけを深い知識で対応するため、まさにITエンジニアとデザイナーに特化した転職エージェントとなっています。
「成果報酬型」のサービスとなっており、ご紹介した人材が参画/入社が決定するまで無料でご利用いただけます。
Geekly
IT・Web・ゲーム業界に特化した転職支援サービスを行っています。職種の専門知識やノウハウをもつ、専任のキャリアアドバイザーがキャリアカウンセリングを行い、希望条件や経験スキルなどを理解したうえで、最適な求人をマッチングし、ご紹介しています。
理想の転職先が見つかるIT業界転職支援サービスNo.1で、今話題の転職エージェントです。料金プランは企業HPでご確認ください。
type転職エージェントIT
「type転職エージェント」は、アクセス者数No.1の転職サイト「type」を運営する株式会社キャリアデザインセンターグループの転職エージェントです。業務スキルだけでなく、ヒューマンスキルや嗜好性を意識したご提案と情報提供を行い、企業に最適な人材をご紹介します。料金プランは企業HPでご確認ください。
外国人エンジニア採用という選択肢も
日本のエンジニアのみならず、海外のエンジニアを採用してみるのはいかがでしょうか?まだあまり馴染みがない方も多くいると思うので、そのメリットと今すぐ外国人エンジニアを採用できる優良な情報を紹介いたします。
外国人エンジニアを採用するメリット
外国人エンジニアを採用するメリットはたくさんあります。例えば、インドのIT産業はすごいスピードで成長しています。多くのインド人がエンジニアとして海外に進出したり、逆に海外企業がインドに拠点を置いて現地の人を雇うというやり方も増えています。
また、文化としてのメリットもあります。それは社内のグローバル化が進むことです。お国柄やビジネスのことが学べる良い機会になりますし、今後海外に進出していく日本企業が増えるでしょうから、社員1人1人が異文化コミュニケーションをもっていることは大きなアドバンテージになります。
外国人エンジニアを採用するなら
外国人エンジニアの採用をご検討されている方におすすめなのは、インバウンドテクノロジー株式会社です。事業ミッション「外国人にとって、なくてはならないインフラサービスを起こす」のもと、外国籍人材を専門にした人材紹介事業を行い、世界約100ヵ国以上の人材をご紹介しております。
母集団形成から企業様のコアメンバーとしてご活躍するまでの長期型一貫サポートを目指してまいります。母集団を少しでも増やしたい、外国籍人材の採用を検討しているなどお考えの企業様はぜひ下記お問い合わせよりご連絡ください。
エンジニアの採用に関するまとめ
今回は外国人エンジニアの採用について紹介しました。採用のハードルは高いと感じていた方が多くいたかもしれませんが、ぜひ5つの戦略やご紹介した優良エージェントを使ってまずは着実に1人、エンジニアを採用していきましょう。