今や誰もが知るビジネスチャットツール「Chatwork」を運営するChatwork株式会社。導入企業は現在20万社を超える。国籍不問で採用する採用感や定着に向けての取り組みや、実際に現場で働く外国人エンジニアに取材を行った。
本日はお時間を頂きありがとうございます。
早速ですが、現状のエンジニアの採用状況について教えてください!
春日:一般的な市場感的に、エンジニアの絶対数が足りていないですね。Chatworkはユーザー規模が大きいサービスということもあり、会社が求めるスキルに合うエンジニアを探すのがなかなか難しくなってきています。。。
そんな中、外国籍エンジニアを採用したきっかけを教えてください!
春日:2020年の東京オリンピックで、日本が世界中から注目される中、訪日外国人数の増加と日本の労働人口の減少という現状があります。自分達の組織を、日本人だけではなく、中長期的に見たら海外の様々な視点を持った組織体制にしていかなければいけないなと感じたからなんです。
田中:私は、外国籍エンジニアの方の採用について話しがあった時、現在日本人しかいなく、ドキュメントもソースコードの中のコメントも全部日本語なので、「果たして海外の方がちゃんと働いていただけるのだろうか。。。」という不安はありました。しかし、御社からご紹介頂いたアダムは、日本語検定2級を持っているということだったので、まあ大丈夫だろうという安心感もあったのも事実です。
春日:さらにアダムの場合、iOSのアプリエンジニアとしてのキャリアを着実に踏んでいたため安心して現場に提案できました。
御社では採用選考の中で一日体験入社がありますが、アダムさんが来たときの周りの方の反応はいかがでしたか?
田中:まず、一日体験入社を設けている理由として、応募いただいた方と当社社員の双方が理解を深めた上で採用したいと思ってこの制度を設けています。外国籍の方が一日体験入社をされるのは初めてではありましたが、実際行ってみると周りの社員の反応も良く何も問題はありませんでした。むしろ、外国籍の方を受け入れるのが初めてである当社で、彼が楽しく働けるのかっていうことの方が心配でした(笑)
アダムさんが入社した事で、御社でEnglish lunchも始められたと聞きましたが!?
アダム:前職でも英語の練習をしたい方を集めてEnglish lunchを行なっていました。そのためChatworkでもやりましょう!という提案をした所、皆さんが「ぜひ、やりましょう!!」となったので始めました。
春日:自然に自分から現場に提案していたのは、雰囲気がよくなる良いきっかけになったと感じます。社内で英語を話せるのは1割くらいなので、むしろ自分達日本人が変わらないといけないなと思ってます!
鴻野:ビカスさん(当社がご紹介をしたインド国籍のエンジニア)も入ってきますしね。彼は、全く日本語通じないです(笑)
春日:色々頑張ってます。どうしようかなって(笑)現場では英語が話せる上司の下で働いてもらいますが、確実に連携を取る瞬間も今後出てくるので、英語のトレーニングを積んでいきます。
鴻野:English lunchなど、社員の声を大切にするのは、社員満足度日本一を2回も受賞されてるだけありますね!
他にもワークスタイル上で、様々なチャンレンジをされていますよね?リモートワークから始まり、海外に行く支援をしたり、社員のパートナー、奥さん旦那さんの誕生日には会社から支援が出たりとか、制度作りで意識されていることはありますか?
田中:弊社が社員に大切にしてほしいこととして、「自然体で成果を出す」というのがあって、残業して成果をだすよりも、自然体で無理しないで成果を出す方が、バリューが高いなと思っていて、うちのメンバーにはそういった考え方で働いて欲しいです。
春日:会社のビジョンである“働くをもっと楽しく、創造的に”というところで、やはり仕事がうまくいってないとますます家庭に悪い影響がでると思います。仕事もプライベートも充実させる、バランスをとって両方とも全力で楽しめる環境を、会社として支援したいです。アダムさんでいうと、赤ちゃんが生まれたばかりで、奥さんだけに偏るのは大変なので、夫婦ともに支援できる環境を整えたいです。
ここからはアダムさんにお話を伺いました!
鴻野:実際に10月より入社をされたアダムさんにお話しをお伺いします。
自由な働き方ができるChatworkで働いてみていかがですか?
アダム:最初は残業しなきゃいけないと思っていましたが、 Chatworkに入り上司の田中さんに、残業したからと言って評価が変わる訳じゃないから帰っていいよと言われ、 ワークライフバランスを意識出来ています。そして何より最近生まれた子供と一緒にいる時間が長く作れている事が嬉しいです!
鴻野:社風や雰囲気はいかがですか?
アダム:た、た楽しいです。
春日:言わせてるみたい(笑)
アダム:みんなフレンドリ―で、私からじゃなくてもみんなから話しかけてくれます。距離を感じる人もあまりいないです。
鴻野:日本で働く前と働いてみてからの印象は変わりましたか?
アダム:日本とアメリカの違いは、(アメリカの会社は正社員で入ったことがないですが)、そんなに変わらないです。ただ残業については、思ったほど長くなかったです。
鴻野:日本で大変だったことはなんですか?
アダムさん:最初は日本語を大学でちょっとだけ勉強していましたが、大変でした。思ったより全然うまくいかなかった。簡単な言葉だけだったけど、会話のレベルじゃないと、日本に来て気付きました。毎日頑張ってしゃべってなんとかなりました。
鴻野:海外と日本のワークスタイルは違いますか?
アダムさん:日本の会社では何かを始める時に、承認、承認…と、承認が必要。海外では承認いるけど、日本よりは大変じゃないと思います。日本は動く前にハンコをもらってからじゃないと動けないので遅いかな…。
鴻野:何か進めようっていうプロセスが海外ではもう少し短いんですね。アダムさんから見て日本の会社に求める事はなんですか?
アダムさん:在宅したいとか、ちょっと今日はリモートワークしたいとか、ファミリーに対応できないと大変だなと思います。外国人エンジニアは、重要ポイントだと捉えていると思います。何かあったときに対応できる、リモートワークが好きです。日本人も外国人の友達もリモートワークできるところを探しています。
鴻野:家族との時間を大切にされているんですね。
鴻野:最後に春日さんにお伺いします。今後御社が求めるエンジニア、採用感・大切にしている事についてお聞かせ下さい。
春日:当社としては国籍関係なくカルチャーフィットを重視しています。弊社のやっていることや、理念、そういったところに共感していただける方、あるいは働くっていうところに関して改革を起こしていけるような方と一緒に働きたいなと思っています。
最後に
Chatwork社では、国籍問わず個人のスキルにフォーカスして、積極的に採用活動をされていらっしゃいます!
日本人のエンジニアが圧倒的に足りていない市場において、事業展開のスピードを上げるために、外国籍エンジニアの受け入れが一つのカギとなってきます。まだまだ言葉の壁や、文化・価値観の違いがありますが、国籍・性別問わず、一人一人の個性を尊重し、求めるポジションに100%合う人材を待つのではなく、その人が活躍できるポジションを企業が進んで作っていくことも大切なのではないでしょうか。
私たちインバウンドテクノロジーは、これからも成長していく日本企業を採用の面から応援し、日本で働きたい外国籍の方々をサポートしていきます。