高度人材とは?ポイント制や申請の手続きについて徹底解説

12月 31, 2021 0 Comments

近年外国人労働者の受け入れが増加していますが、増加しているのは単純労働と呼ばれるような業務だけではありません。企業の中心となる取締役レベル人材や、日本の学術レベルを押し上げる研究職などの重要なポジションを担う人材も増えてきています。

そのような重要な役職に従事する外国人を、高度人材と呼びます。

高度人材という言葉で、どんな人材なのかおおまかなイメージはつくでしょう。しかし、具体的にどのような役職のことを指しているのかは意外と知られていません。

そこでこの記事では、高度人材の種類や複雑な「ポイント制度」、採用方法などについてわかりやすく解説します。

高度人材とは

高度人材とは、一言で言えば専門的な技術や知識を持つ外国籍人材のことです。そして、文字通りその中でも高い能力や技術力を持った人材のことを言います。

例えば、レベルの高いIT人材や大企業の役員、投資家、そして優れた研究で博士号を取った人材が該当します。

また、高度専門職という言葉もあります。高度専門職とは、高度人材が持つ在留資格のことです。この後は、その高度専門職の資格について、該当する職種や取得する方法を説明します。

高度専門職とは

先述の通り、高度専門職とは高度人材と呼ばれる人たちが持つ在留資格のことを言います。

在留資格「高度専門職」の分類

そして、従事する職業によって高度専門職も3種類に分類されます。ここからはその3種類について解説します。

1.高度学術研究活動「高度専門職1号(イ)

まず、高度学術研究活動「高度専門職1号(イ)」について説明します。

出入国在留管理庁では、高度学術研究活動「高度専門職1号(イ)」を以下のように定義しています。

本邦の公私の機関との契約に基づいて行う研究,研究の指導又は教育をする活動

引用:ポイント評価の仕組みは? | 出入国在留管理庁

つまり、日本の機関と契約を結びレベルの高い研究の指導や教育を行う方の在留資格になります。例えば、大学教授などです。

また、高度専門職1号(イ)では上で説明した業務をメインで行っていれば所属機関での経営や他の機関での研究も行うことができます。

2.高度学術研究活動「高度専門職1号(ロ)」

次に、 高度学術研究活動「高度専門職1号(ロ)」について説明します。

出入国在留管理庁では、高度学術研究活動「高度専門職1号(ロ)」を以下のように定義しています。

本邦の公私の機関との契約に基づいて行う自然科学又は人文科学の分野に属する知識又は技術を要する業務に従事する活動

引用:ポイント評価の仕組みは? | 出入国在留管理庁

つまり日本の機関と契約を結び、知識や技術を活かして業務を行う方の在留資格です。具体的には、システムエンジニアやプログラマーなどが挙げられます。

3.高度経営・管理活動「高度専門職1号(ハ)」

最後に、高度経営・管理活動「高度専門職1号(ハ)」について説明します。

出入国在留管理庁では、高度経営・管理活動「高度専門職1号(ハ)」を以下のように定義しています。

本邦の公私の機関において事業の経営を行い又は管理に従事する活動

引用:ポイント評価の仕組みは? | 出入国在留管理庁

つまり日本の企業で経営や管理を行う方の在留資格のことを指します。高度専門職(ハ)には、取締役やマネージャーなど企業のトップ層が該当します。

「高度専門職1号」「高度専門職2号」とは?

高度専門職の中にも、1号と2号と呼ばれるものがあります。この2つは、それぞれどのような資格なのでしょうか?

第一に、高度専門職1号よりも上の資格が高度専門職2号になります。つまり、2号の方が1号よりも優遇されているのです。そして、高度専門職2号は1号で3年以上在留した方が対象になります。

1号と2号の優遇措置の違いについては後ほど説明します。

高度人材ポイント制度とは?

次に、高度人材ポイント制度について説明します。高度人材ポイント制度は、高度人材の話になると必ずついてまわるものです。ここからは、その高度人材ポイント制度について詳しく説明します。

高度人材ポイント制度とは、高度人材を「学歴」、「職歴」、「年収」、「年齢」などの項目でポイントによる評価をするものです。

そもそも、高度人材ポイント制度で70点以上を取れなければ高度専門職の在留資格を取ることはできません。つまり、高度人材ポイント制度は高度専門職で働くためには無視できない制度なのです。

ここからは、そのポイントの計算方法や各項目について詳しく説明します。

ポイントの計算方法

高度人材のポイントは、「学歴」、「職歴」、「年収」、「年齢」の4項目に加えて高度専門職(イ)、(ロ)、(ハ)のそれぞれに関係するポイントで計算されます。

詳しい項目については、以下のポイント計算表をご覧ください。

https://www.moj.go.jp/isa/content/930001657.pdf

学歴に関するポイント

まず、一番上の学歴に関するポイントについてです。この項目では、4年生大学を出ている場合や修士号、博士号を取っている場合に加点されます。

高度学術研究活動「高度専門職1号(イ)」、高度学術研究活動「高度専門職1号(ロ)」の場合は専門外で博士号も加点対象です。また、高度経営・管理活動「高度専門職1号(ハ)」では、MBA、MOTを持っている場合に別途5点の加点があります。

そして、日本の大学を出ていた場合にも加点が適用されます。

職歴に関するポイント

次に、職歴に関するポイントについて解説します。

この項目では、3年間就労実績がある時点から加算されていきます。ただし、従事しようとする業務での就労年数に限られてしまう点は見逃さないようにしましょう。

年収に関するポイント

年収に関するポイントについても見ていきましょう。

高度学術研究活動「高度専門職1号(イ)」、高度学術研究活動「高度専門職1号(ロ)」の場合は、ポイント計算表の年収配点表に書いてあるように年収と年齢に応じて加算されるポイントが決められています。

そして、高度経営・管理活動「高度専門職1号(ハ)」は1000万円以上から同じようにポイントが定められています。しかし、高度学術研究活動「高度専門職1号(イ)」、高度学術研究活動「高度専門職1号(ロ)」と異なり年齢は関係ありません。

しかし、年収が300万円以上であることが条件となっている点には注意が必要です。仮に他の項目で70点以上取っていたとしても、年収が300万円を下回ると高度専門職の在留資格は取得できなくなってしまいます。

地位に関するポイント

高度経営・管理活動「高度専門職1号(ハ)」に限っては、就業していた際のポジションによってポイントが加算されることがあります。

ポイントの内訳は以下になります。

  • 代表取締役、代表執行役: 10点
  • 取締役、執行役: 5点

高度経営・管理活動「高度専門職1号(ハ)」の資格を目指す方は、元々以下の役職についている事が多いです。そのため、比較的ポイントを稼ぎやすい項目になるでしょう。

特別加算に関するポイント

最後に、特別加算に関するポイントについて説明します。特別加算に関するポイントとは、高度専門職の(イ)、(ロ)、(ハ)それぞれで個別の条件をクリアすることで加算されるポイントのことです。

ポイント計算表のボーナスの部分に記載がありますが、以下の要素になります。

  • イノベーションを促進するための支援措置(法務大臣が告示で定めるもの) を受けている機関における就労
  • 試験研究費等比率が3%超の中小企業における就労
  • 職務に関連する外国の資格など
  • 日本の高等教育機関において学位を取得
  • 日本語能力試験N1取得者もしくは外国の大学において日本語を専攻して卒業した者
  • 日本語能力試験N2取得者(日本の教育機関で学位を取った者、N1取得者、日本語専攻での卒業生はこの項目では加点されません。)
  • 成長分野における先端的事業に従事する者(法務大臣が認める事業に限る。)
  • 法務大臣が告示で定める大学を卒業した者
  • 法務大臣が告示で定める研修を修了した者

引用:https://www.moj.go.jp/isa/content/930001657.pdf

また、上記以外にも各項目ごとに特別加算があります。例えば高度経営・管理活動「高度専門職1号(ハ)」は経営する事業に1億円以上の投資をしていた場合に5点の加算があります。

特別加算に関して一部解説しましたが、詳しいことはポイント加算表をご覧ください。

ここまで、高度人材ポイント制度について説明してきました。高度人材としての在留資格を得るためには、必ずポイント制度を知っておくことが必要になります。しっかり項目を把握して、しっかりポイント加算を証明できるものを揃えるようにしましょう。

高度人材に認定された際の優遇措置

それでは、高度人材になれた暁にはどのようなメリットを享受できるのでしょうか?ここからは高度人材が得られる優遇措置について説明します。

高度専門職1号の優遇措置

高度専門職1号と2号の優遇措置にも違いがあります。まずは、高度専門職1号が受けられる優遇について見ていきましょう。

1.複合的な在留活動が可能

まず、複合的な在留活動が可能になることが挙げられます。通常の在留資格ではその資格の目的となる活動しかできません。しかし、高度人材は同時に複数の活動をすることができます。例えば、研究活動をしながら企業の経営をするなどの業務が可能になるのです。

2.在留期間5年の付与

高度人材には、5年間の在留期間が付与されます。つまり5年間は更新することなく日本に滞在することが可能なのです。そして、もちろん期限満了前に更新すれば5年以上在留することもできます。

3.在留歴に係る永住許可要件の緩和

外国人が日本での永住許可を得るには10年以上の在留が必要です。しかし、高度人材は3年間の在住で永住許可を得ることが可能です。また、高度人材ポイント制度で80点以上の方なら1年間の在住で永住許可を得ることができます。

4.配偶者の就労

通常、配偶者の外国人が日本で就労するためには「技術・人文知識・国際業務」をはじめとする就労資格を得る必要があります。しかし、高度人材の配偶者なら就労するための在留資格を持っていなくても働くことが可能です。

5.一定条件の下での親の帯同

通常、就労目的の来日で外国人の両親が帯同することは認められていません。しかし一定の条件を満たしていれば、下記の目的で帯同させることが可能になります。

  • 高度人材もしくはその配偶者の7歳未満の子を養育する場合
  • 妊娠中の高度人材もしくはその配偶者の介助等を行う場合

また、満たさなければならない条件は以下となります。

  • 高度人材の世帯年収が800万円以上であること
  • 高度人材と同居すること
  • 高度人材もしくはその配偶者の親に限ること

6.一定の条件下での家事使用人の帯同

外国人の家事・使用人の帯同が認められているのは、通常在留資格「経営・管理」,「法律・会計業務」等で在留する一部の外国人のみになります。しかし、高度人材は一定の条件を満たすことで家事使用人の帯同が可能となります。

家事使用人帯同の条件は、大きく分けて以下のものが挙げられます。

  1. 元々雇っていた家事使用人を連れてくる場合
  2. 子どもや病気など、家事に従事できない家族がいる場合
  3. 金融人材が家事使用人を雇用する場合

詳しくは出入国在留管理庁の公式サイトで説明されています。

7.入国・在留手続の優先処理

高度人材の入国・在留審査は優先的に行われます。入国審査は申請受理から10日以内、在留審査は申請受理から5日以内に行われます。

高度専門職2号の優遇措置

次に、高度専門職2号の優遇措置についても説明します。高度専門職2号は、1号で受けられる優遇措置に加えて以下2点を享受する事ができます。

  • 高度専門職として認められる活動以外に、在留資格で認められる全ての活動に従事することができる。
  • 在留期間が無制限になる。

高度人材を受け入れるメリット

高度人材を受け入れる第一のメリットは、名前の通り優秀で実績のある人材だということです。何より、企業や研究機関にとって大きな戦力になることは間違いないでしょう。

高度人材を採用するには?

では、高度人材を採用するためにはどうすれば良いのでしょうか?その方法としては、主に求人媒体や人材紹介が挙げられます。

高度人材と言っても、採用方法は外国人材と大きく変わることはありません。採用方法や、採用する際に気をつけることについてはこちらの記事をご覧ください。

外国人労働者を受け入れるには?受け入れ前の注意点から就労後の問題防止方法まで徹底解説

また、インバウンドテクノロジーでも高度人材の紹介ができることがあります。もし高度人材の採用をご検討しているなら、是非お問い合わせください。

高度人材の現状や今度

ここまで見てきましたが、高度人材は非常に能力が高く珍しい存在です。しかし、そんな方々が日本でも年々増えています。

引用:高度人材ポイント制の認定件数の推移

つまり1従業員としてだけではなく、企業の重要な部分も外国人に任せ始めていることの現れだと言えるでしょう。

高度人材に関するまとめ

ここまで高度人材について見てきましたが、いかがだったでしょうか?在留資格の取得や採用に関しても決してハードルの低い在留資格ではありません。し

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