宿泊業で特定技能を採用するには?業務内容から試験概要まで解説

12月 31, 2021 0 Comments

日本の宿泊業で人手不足が深刻化するなか、政府は特定技能の外国人の受け入れを推し進めています。この記事では、特定技能の宿泊業分野について、業務内容や採用条件、試験概要についてわかりやすく解説します。

宿泊業の特定技能とは

日本の宿泊業は深刻な人手不足に悩まされており、特定技能としての新たな外国人材の受け入れが2019年4月より可能になりました。

宿泊業が人材不足になっている理由は主に2つあります。1つ目は日本へのインバウンド客の大幅な増加です。コロナの感染拡大に伴い2020年〜2021年にはインバウンド客数は減りましたが、コロナ収束に伴い日本へのインバウンド客数は再び増加傾向に戻ると予測されています。

2つめの背景は、日本の若年層にとって宿泊業で働くことの魅力が落ちているということです。深夜や早朝に仕事のあるホテルは、生活も不規則で体力的・精神的にも負担になります。そのため、働いていく内に生活の変化に対応できなくなり、離職するケースも増えています。

このように人材不足が深刻な宿泊業は、特定技能の中でも、「特定技能1号」に該当します。特定技能1号と特定技能2号の違いや概要について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

特定技能とはの記事を内部リンク

宿泊業における特定技能人材の業務内容

宿泊業の特定技能には、従事できる業務と従事できない業務があります。以下では、宿泊業における特定技能人材の業務内容について解説します。

従事できる業務

宿泊業における特定技能の業務内容は、宿泊施設におけるフロント、企画・広報、接客およびレストランサービス等の宿泊サービスの提供に係る業務です。

詳しくは観光省によると以下のように定められています。

  • フロント業務:チェックイン/チャックアウト、周辺の観光地情報の案内、ホテル発着ツアーの手配など
  • 企画・広報業務:キャンペーン・特別プランの立案、館内案内チラシの作成、HPの作成、SNS等による情報発信など
  • 接待業務:館内案内や宿泊客からの問い合わせ対応など
  • レストランサービス業務:注文への応対やサービス(配膳・片付け)、料理の下ごしらえ・盛りつけなど

従事できない業務

逆に従事できない業務は風俗営業法第2条第3項に規定する「接待」です。また、簡易宿所(ペンション、民宿、キャンプ場、ゲストハウス等)及び下宿、ラブホテルでは特定技能外国人を雇用できません。

特定技能「宿泊」の受け入れ人数や雇用期間・形態

特定技能の宿泊業分野における受け入れ人数や雇用期間、雇用形態は以下の通りです。

受け入れ見込人数

経済産業省によると、宿泊業分野の今後5年間の受け入れ見込み数は22,000人です。2021年6月末時点で、特定技能の宿泊業には110人の在留外国人が就労しています。コロナ収束に伴い外国人材の活躍が特に期待される分野と言えるでしょう。

働ける期間

雇用期間に関しては、宿泊業が特定技能1号に該当するため最長で5年間となります。5年を超えての雇用や家族を呼び寄せて暮らすことは認められていませんので、あらかじめ特定技能人材の方には5年以内の契約であることを伝える必要があります。

雇用形態

雇用形態は直接雇用のみ認められ、派遣形態は認められていません。

宿泊業企業が特定技能人材を採用する為の要件

宿泊業を営む企業が特定技能の外国人を採用するには、主に2つ条件があります。それぞれについて簡単に解説します。

1.宿泊分野特定技能協議会に加入する

まず1つめに、宿泊業企業は国土交通省が設置する**宿泊分野特定技能協議会**に加入し必要な協力を行う必要があります。また、これには期限があり、特定技能外国人を受け入れた日から4ヶ月以内に協議会に加入することが義務づけられています。

協議会に加入するには観光庁のサイトにある入会届出書に必要事項を記入し、観光庁観光人材政策室に郵送する必要があります。

2.支援体制を整える

特定技能制度を活用して海外人材を雇用するためには、定められた支援を適切に行わなければいけません。受け入れ企業でサポートしきれない場合は、登録支援機関に支援業務を委託する必要があります。また、支援を全て委託する場合は、その登録支援機関が協議会のメンバーであることが必須になります。

宿泊業の特定技能1号を取得する要件

外国人が宿泊業の特定技能1号を取得するには、以下の要件を満たす必要があります。それぞれの取得要件について解説していきます。

1.宿泊業技能測定試験に合格

まず1つめに、特定技能の求職者は宿泊業技能測定試験に合格する必要があります。問題はフロント業務、企画・広報業務、接客業務、レストランサービス業務、安全衛生その他基礎知識といった5つのカテゴリーから構成されています。

この技能試験は宿泊業技能試験センターによって実施されています。サンプル問題や過去問題は一般社団法人宿泊業技能試験センターからダウンロードすることができます。

2021年度11月に行われた第4回宿泊業技能測定試験では、合格率が59.53%でした。(受験者数257名)

特定技能試験については以下の記事で詳しく解説しています。

2.日本語試験に合格

2つめの要件として、特定技能の求職者は、「日本語能力試験のN4以上」または「国際交流基金日本語基礎テスト」に合格する必要があります。

日本語能力試験(JLPT)とは日本語を母国語としない方のための日本語能力を測定するための検定です。N1、N2、N3、N4、N5の5段階のレベルがあり、数字が小さくなるにつれて難易度が高くなります。

また、国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)とは、日本国内での生活の場面で求められる日本語のコミュニケーション能力を測定するテストです。2019年4月に、国際交流基金によって開始されました。

宿泊業分野の2号技能実習を修了する事でも可能

上記の2つの要件(宿泊業技能測定試験と日本語試験に合格すること)を満たさない場合でも、「宿泊業分野の2号技能実習」を修了する事でも宿泊業の特定技能1号を取得することができます。

令和2年2月25日より宿泊業においても2号技能実習が許可されたことをうけて、宿泊業分野の2号技能実習を修了された方は、無試験で特定技能1号へ移行することができます。

宿泊業の特定技能に関するまとめ

以上、特定技能の宿泊業分野の業務内容や採用条件、試験概要について解説しました。

日本で宿泊業を営まれていて、人材不足に頭を抱えていらっしゃる企業様も多いと考えられます。アフターコロナにむけて、「外国人の特定技能の採用」という選択肢も前向きに検討してみてはいかがでしょうか。

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