外国人労働者を受け入れるには?受け入れ前の注意点から就労後の問題防止方法まで徹底解説

12月 5, 2021 0コメント

近年、外国人労働者の受け入れが増えてきています。外国人と働くということが、どんどん普通のことになっているといえるでしょう。

そんな中、外国人の方から求人の応募があったり、人不足を理由に雇用を考えている人事の方も多いのではないでしょうか?

しかし外国人労働者を雇用する際、やり方を間違えるとトラブルにつながってしまう可能性があります。またビザや届出の手続きなども煩雑で、日本人を雇用するよりも難しいことは間違いないでしょう。

そこで、今回は外国人労働者を雇用する時に気をつけることや手続きをわかりやすく説明します。

外国人労働者はどれくらい増えてるの?

最初に、日本で働く外国人労働者がどれくらい増えているのか簡単に説明します。

現在の外国人労働者数

2021年現在、外国人労働者の数は約172万人です。2008年から外国人労働者数のデータが取られていますが、当時の48万人から124万人も増加しています。また、2008年からずっと右肩上がりで増え続けていることもポイントです。

また、新型コロナウイルスによって海外からの渡航が限りなく制限された昨年も外国人労働者数は増加しています。厚生労働省の外国人状況によると増加率こそ9.6ポイントと過去最低となったものの、増加人数は65,524人と過去最高となりました。

なぜこんなに増えたのか?

それでは、なぜこんなにも日本で働く外国人が増えたのでしょうか?

その理由は、以下の2つが考えられます

  1. 日本人だけでは物足りなくなっている
  2. 日本の文化を好む外国人が増えてきている

①に関しては、人手不足やプログラミング等のスキル不足が大きいでしょう。国内だけでは補いきれなくなっていることを外国人に助けてもらいたいという日本の事情があります。

②に関してはアニメを思い浮かべる方も多いでしょう。しかし、他にも能や茶道などの文化をきっかけに日本に興味を持ち来日する方々も数多くいます。

どうやって外国人労働者を雇用するのか?

ここまで説明したとおり、外国人労働者の数は非常に多くなっています。しかし、実際に雇用するのは日本人の雇用よりも難しいのが現実です。そこで、ここからは実際に雇用する際の流れや注意すべきポイントを説明します。

外国人雇用の流れ

まず、外国人を雇用して実際に働くまでの流れを簡単に説明します。外国人雇用をする時は、以下の3ステップが必要です。

~外国人雇用の流れ~

  • 人材の募集
  • 面接・採用
  • ビザの確認
  • 書類の提出

ひとつずつ確認していきましょう。

人材の募集

まず、外国人の採用は人材を募集することから始まります。今回は、外国籍人材募集の際に利用する媒体や紹介会社等、募集方法をいくつかご紹介します。

Daijob.com

媒体としては、第一にDaijob.comが挙げられます。こちらはグローバル人材の採用に特化した求人サイトとなります。Daijob.comには10,000件以上の求人情報があり、日本でトップクラスの外国籍人材採用サイトと言えるでしょう。

一方で、気をつけるべきポイントがあります。それは、サポートが薄いところです。Daijobに限った話ではありませんが、求人媒体はあくまでマッチングをするためのものになります。そのため、面接のセッティングやビザ関連の支援はありません。

外国籍採用に慣れている企業には向いていますが、初めて外国人採用を行う企業に適しているとは言えないでしょう。

NINJA

次に、NINJAが挙げられます。こちらの求人サイトは、最も外国籍人材の採用に特化した媒体と言えるでしょう。なぜなら、外国籍だからこそ強みを持つポジションが数多くあるためです。実際、中国語やアラビア語等のスキルが応募要件に入っています。

また、求職者向けに日本のビジネスマナーに関する記事やビジネス日本語講座等のコンテンツ等もあります。そのため、日本での仕事にある程度理解を持って入社してくれる可能性が高い点もかなりの強みとなるでしょう。

リクナビNEXT

そして、リクナビNEXTも外国人採用が出来る媒体となります。ご存知の通り、リクナビNEXTは日本人も含めた転職媒体です。こちらの求人数や求職者数は日本でもトップクラスになっています。そのため、その中には外国籍人材も数多くいるのです。

しかし、あくまで外国籍人材採用のためのサイトとして作られているわけではない点には注意が必要です。

まず、外国人向けの求人情報はあまり多くなく、基本的に日本語でサイトが作られています。そのため、外国籍人材も多いとは言えないでしょう。また、Daijobと同様にコミュニケーション等のサポートがあまりない点も認識しておく必要があります。

ウィルオブ・ワーク

次にご紹介するのは、ウィルオブ・ワークです。こちらは外国籍の人材紹介会社になります。ウィルオブ・ワークは上場企業であるウィルグループの小会社で、外国人採用に関しては有名な紹介会社です。

ウィルオブ・ワークも外国人採用のみに特化した会社ではありません。しかし、扱っている紹介先職種は多岐に渡ります。例えば、IT系や営業等の職種や、販売スタッフ、派遣、そして製造業や介護業などです。その中でもウィルオブ・ワークは介護、製造、建設等の特定技能ビザに該当する職種を主に扱っています。

特定技能ビザに関して、詳しくはこちらをご覧ください。

特定技能とはどんな制度?1号・2号の違いや採用の流れを徹底解説

ACE

翼インターナショナルが運営している外国人求人ネット ACEもよく利用されている外国人向けの人材紹介サービスです。この紹介会社は、134カ国もの人材を紹介した実績があります。

ACEは、ITや機械系のエンジニアといった高度人材に特化しています。また、東京だけでなく大阪や北海道、沖縄にも紹介実績があります。さらには、外国籍人材の採用コンサルタントもついています。そのため、初めての外国籍採用でも安心して利用することができるでしょう。

インバウンドテクノロジー

最後になりますが、インバウンドテクノロジーも外国籍人材に特化した紹介会社です。インバウンドテクノロジーは、外食、介護等の特定技能に該当する資格に加えてソフトウェアエンジニアやUI/UXデザイナーといった高度人材など幅広く紹介しています。

インバウンドテクノロジーも、翼インターナショナルと同様に外国人の採用やビザの申請に関するサポートを行っています。そのため、初めて外国籍人材を採用する企業からも多く利用されています。

また、紹介実績も非常に豊富となっています。特定技能の登録支援機関での支援人数は日本でTOP5にランクインしており、外国人エンジニアの採用に関してもLinkedInでは最も注目されている日系企業のひとつになります。

面接・採用

採用したい人材を募集したら、面接などの選考が必要になります。こちらの選考に関しても文化の違いや言語の違いから、日本人の選考とは違った観点が必要になるため、注意が必要です。

一例としては、履歴書の違いが挙げられます。具体的には下記のような違いがあります。

  • そもそも人によって書き方が違う
  • 顔写真を入れない
  • 性別を書かない
  • 生年月日を書かない
  • 配偶者の有無を書かない

など、日本の常識とは大きく異なっています。これらの違いは、あくまで「履歴書とはそういうもの」という考え方が根付いているということに起因しています。

在留資格の確認

採用することを決めたら、国内に済んでいる人なら外国人労働者が持っているビザを確認しましょう。海外からの採用なら、「在留資格認定証明書」の提出が必要です。なぜなら、在留資格の確認不足で不法就労となってしまうケースがあるためです。

例えば、採用した人材が持っている在留資格が偽造である場合や、その業種で働くことが出来ない資格だったという場合が考えられます。不法ではないものの、採用した業種での就労が出来ない資格だった場合は変更が必要となります。

また実際に不法就労となってしまった際は不法就労助長罪なり、3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金が課されます。

そのため、在留資格の確認は必ず行う必要があります。

雇用条件の締結

選考を経て採用し、在留資格上も問題がなければ雇用条件をしっかりと締結する必要があります。

雇用条件の伝達は日本人の場合よりも入念に行うようにした方が良いでしょう。なぜなら、言語の問題や国によって税制や社会保障制度が異なるため、しっかりと理解してもらう必要があるためです。

また、賃金を就職活動の軸としている方もいます。そのため、想像よりも手取りが低かったなどといった場合には早期離職にも繋がりかねません。

以上の理由から、雇用契約は入念に締結していただく必要があります。通訳を挟んだり、採用する外国人労働者の母国語等に翻訳した雇用契約書を利用して説明すれば問題なく契約締結ができるでしょう。

外国人労働者の採用に必要な書類

外国人労働者を雇用する際、何通かの書類を提出する必要があります。ここでは、提出が必要となる書類をわかりやすく見ていきましょう。ちなみに、これらの書類は国から求められているものになるため、必ず提出してください。

外国人採用の際に必要な届出は以下の3点です。

~外国人雇用に必要な届出一覧~

  • 雇用保険取得届
  • 外国人雇用状況届出書(雇用保険に加入しない人材の場合)

それぞれご説明致します。

雇用保険取得届

まず、雇用保険取得届です。こちらは日本人の労働者が被保険者となった際と同様に提出する必要があります

下の写真が雇用保険取得届です。使う紙は日本人を雇用する際と同じものになります。しかし、青枠部分に在留カード番号など、日本人では必要のない部分を記入する必要があるので忘れずに記入しましょう。

いかがでしょうか。外国人労働者の方が書かなければならない情報が少なくなっています。しかし、外国人労働者の場合は在留カードの番号が必要になる点はかなり大事なポイントです。

ちなみに、雇用していた外国人労働者の雇用保険が失効する際には雇用保険喪失届の提出も必要です。この点も覚えておいてください。

外国人雇用状況届出書

次に、外国人雇用状況届出書についてご説明します。この届出は、雇用保険に加入しない場合(学生、週の労働時間が20時間未満、31日未満の就労日数の場合)に必要となります。一人の採用に対して、上記の雇用保険取得届と同時に提出するケースはありません。

こちらが、外国人雇用状況届出書の画像になります。

画像からも分かる通りこちらの届出は離職時にも提出する必要があります。

また、上記の書類はこちらのリンクからダウンロードできますので是非ご利用ください。

新様式 外国人雇用条件届出書ダウンロード

届出等は日本人の雇用と比べて煩雑な部分もありますが、少しでもお力になれていれば幸いです。

外国人採用のメリット

「人不足対策のため」と言われることもありますが、外国人労働者の採用は人数を揃えることに留まらないメリットがあります。ここでは、外国籍人材の採用メリットを実際のケースを踏まえてご説明致します。

モチベーションが高く、真面目な人が多い

まず、外国人労働者は勤勉に働いてくれる方が多いです。そもそも、彼らは日本に働きに来ている時点でかなりの覚悟を持っています。そのモチベーションが就労先に良い影響を与えていることも多いです。

実際に外国人採用を行った株式会社ユリーカ人事の山岡さんは

「外国籍の方はすでに日本にきている時点で、日本人よりも意識やモチベーションが高い方が多いとも思いました。そういう部分は日本人も見習いつつ、会社としてはよりこういう人材を採用していきたいと思っています。」

と言っています。

ユリーカでの外国人採用事例については、こちらを御覧ください。

長野の地で外国籍エンジニアを採用する秘訣とは?株式会社ユリーカ様にインタビューしました!

新たなスキルを持ってきてくれる

外国籍人材採用のメリットとして、スキルの違いもあります。当然生まれた国が違えば受けてきた教育や積んできたキャリアが違います。そのため、日本人の中では非常に稀なスキルを持っている方が多いことも事実です。

スキルの違いの例としては、IT関連業務が良い例でしょう。日本ではプログラミング教育の遅れなどから、深刻なIT人材不足と言われています。裏を返せば、IT教育は海外の方が進んでいるということです。そのため、IT企業では外国人の中から積極的に採用を行う企業がどんどん増えています。

新しい風を吹かせてくれる

また、外国人の受け入れから社内に変化が起きることも多く見受けられます。先程も記載した通り、外国籍の方と日本人では経歴や持っているスキルが違います。そのため、日本人ではなかった発想や出来なかったことをしてくれることがあります。

実際にChatwork株式会社では、受け入れた外国籍人材の発案でEnglish lunchが誕生したそうです。このことにより、日本人社員の方も「是非やりましょう!」ということで参加するようになりました。このように、新たな文化が会社に生まれるきっかけにもなります。

Chatworkでの外国人採用事例については、こちらを御覧ください。

初めて外国籍エンジニアを採用されたChatwork株式会社へ突撃訪問!!

外国人採用後に起こり得る問題とその対策

ここで、外国人労働者を採用し、実際に就労して以降に発生しうる問題やその対策についてもご説明します。外国人雇用を出来ない企業様の中には、問題が起こってしまう可能性を考えて踏み切れていない方も多いことでしょう。ここでその懸念を払拭出来ればと思います。

労働条件による問題

まず、労働条件の問題によるが挙げられます。この問題は、主に近年問題となっている技能実習制度で起こりました。

昔は、「外国人は安く雇える労働力だ」という価値観が一部にありました。そのため、不当に安い賃金で働かせる事業者があったのです。また、寮などの周辺環境もまともに整えなかったり、勤務中の怪我も見てみぬふりをしたりということもあったそうです。

今となっては制度が整えられ、このような問題は事実上起こり得なくなっています。どんな仕事であっても「外国人だから」といって安く採用することはあってはなりません。本人の希望や働いた程度に応じて適切な報酬を支払うことが問題を防ぐためのポイントです。

不法就労問題

先程もお伝えしましたが、不法就労も問題となります。不法就労が発生する際にも2通りの場合があります。

  • 本人が虚偽申告をしている場合
  • 雇用主が制度を知らなかった場合

「虚偽申告を見破れる自信がない」

「判別しようにも制度がわからない」

という方も多いことでしょう。しかし、ご安心ください。以下の方法で解決することができます。

  • 自社で働けるのはどの在留資格なのか確認する
  • 採用する方の在留資格を確認する
  • 届出を適切に行う

以上の3点を確実に行えば大丈夫です。

しかし、実際には判別がつきにくいケースも多々あります。どうしても確証が得られなければ、入国管理局や厚生労働省等にしっかりと確認しましょう。

コミュニケーションの壁

そして、コミュニケーションの壁ももちろん問題になります。この点が一番気になっている方も多いのではないでしょうか。ご想像の通り、実際に問題になっているケースもあります。

対策としては、拙くてもコミュニケーションの量を増やすことが挙げられるでしょう。この点に関しては、外国人ということをあまり意識しすぎない方がいいのかもしれません。あくまで同僚や社員のうちの一人として、壁を作らずに接するべきです。

外国人採用を成功させるために

いかがでしたでしょうか。初めて外国人採用をする際には、不安や懸念は耐えないと思います。

しかし、最終的に大切なのは受け入れる気持ちなのではないでしょうか?

在留資格等の手続きや文化の違い、言語の違いは当然にあります。しかし、それらを受容して共に会社を良くしていこうという気持ちで受け入れることが出来れば、メリットだらけに外国人採用になるのではないかと思います。

皆様の外国人採用が成功することに少しでも貢献できていれば幸いです。

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