世界中でデジタル化が進む今日、ITエンジニア人材の需要は高まる一方ですが、日本は世界的にもITエンジニアが不足している国として有名です。
この記事では、エンジニア不足の現状から中途採用の方法までを解説していきます。
目次
ITエンジニアが不足している
経済産業省のデータによると、年々ITエンジニアの人材数が減少する一方で、需要増加の傾向が一層高まっていることがわかります。
そして、将来的には現在よりも深刻な人材不足が待っていると言えるでしょう。

エンジニア採用が難しい3つの理由
エンジニア採用が難しい理由は単に人材不足だけとは言えません。ここではエンジニア採用において企業側が難しさを感じている理由を3つに絞り具体的に解説していきます。
競争が激しい
エンジニア採用が難しい1つ目の理由は、エンジニア不足によって企業間での人材獲得競争が激しくなっているからです。
doda転職求人倍率レポート(2021年6月)によると職種別の有効求人倍率は、技術系(IT・通信)が8.31倍と最も高い値でした。
他職種を含めた全体平均が2.01倍であることから、エンジニア採用がほかの職種と比べてかなり難しいことがわかります。

業務の専門性が高く変化が激しい
エンジニア採用が難しい2つ目の理由は、業務上の専門性が高く変化が激しいからです。
エンジニアの業務領域は多岐にわたり、1つのポジションに求められる専門性が高くなる傾向があります。またIT業界自体の変化が激しいため、エンジニア含め採用側である企業も開発言語やフレームワークなど、技術のトレンドを常に把握しておく必要があります。
採用できる媒体が限られる
エンジニア採用が難しい3つ目の理由は、効果的にエンジニア採用を行うことのできる媒体が限られているからです。
今までは求人媒体のうち、数多くの業界・業種が掲載されている「総合型媒体」が主流でした。しかし近年ではエンジニアだけに特化した「特化型媒体」が注目を浴びています。
さらにTwitterなどで企業が発信する情報をもとに転職活動をする求職者も多く、この点においても他の業種とは違った採用のアプローチをかける必要があります。
中途で採用するメリット
企業によっては、新卒でエンジニア未経験者を採用する場合もありますが、やはり中途でエンジニアを採用するのには大きなメリットがあります。
経験のある人材を採用できる
上述したとおり、エンジニアの業務領域は細分化され専門性が高いことが多いため、自社の即戦力として活躍してもらえるのが最大のメリットと言えるでしょう。
また多額の採用コストがかかる分、経験者であればスキルや技術を1から教える必要がありません。そのため、企業としては負担が軽くなります。
優秀なエンジニアを採用するために
優秀なエンジニアを採用するためのポイントを3つに絞って紹介します。採用担当者様はぜひ参考にしてみてください。
ペルソナ設定
ペルソナ(=企業が求める人物像)を適切に設定しましょう。採用したいエンジニアのスキルだけでなく、経験値・組織での役割なども設定するとより効果的です。
ペルソナを設定する目的は大きく2つあります。1つは求める人材を適切に採用するためです。もう1つは、採用の課程で求職者に対して明確なメッセージを提示するためです。
この際、使用言語やツールなどの専門知識を持った自社社員や、採用後配属が予定される部署と話し合うことも大切です。
条件の緩和
ペルソナを設定したとしても、条件が厳しすぎてはただでさえ難しいエンジニア採用をより困難なものにしてしまいます。そこで、他社の採用条件などと比較しながら修正を加えましょう。
条件緩和のポイントは、設定した条件のなかでもMUST(業務に欠かせない条件)とWANT(あると望ましい条件)を分けて考えることです。
優先順位をつけることで、既存の条件に合致しなくても充分活躍してくれる人の採用ができます。
働きやすさの強化
近年、働き方改革により各企業において職場環境の改善が進んでいます。エンジニアのための環境づくりもぜひ見直してみましょう。
特にリモートワークや副業の可否、フレックスタイム制といった時間的融通は、求職者にとっても魅力的に映るため一度検討することをオススメします。
また新しいスキルや技術を学習するための時間を持ちたいというエンジニアも多くなっているため、エンジニアたちのキャリア開発に力を入れるのもポイントです。
エンジニアの中途採用手法
ここではエンジニアの中途採用手法を10個紹介しています。ぜひ採用活動の参考にしてください。
媒体
求人広告などの媒体を使った採用方法です。この手法は主に2つの媒体タイプに分けられます。
①掲載広告型課金
一定期間、固定料金を支払うことで求人広告を掲載するタイプです。固定料金のため予め採用予算を立てやすいですが、採用が保証されないままコストがかさみ続ける可能性があります。
②成功報酬型課金
求職者の採用が成功(内定承諾が出た場合)に至って初めて費用が発生するタイプの求人広告です。掲載時期に期限が無いため、長期的に採用活動をする際に有効です。
ダイレクトリクルーティング
企業がスカウトメールというツールを使い、求職者に直接メールを送ることでアプローチをする手法です。「攻め」の採用として、近年特に注目を浴びています。
求職者のプロフィールを見た上でスカウトができるため、スキルや経験値が重視されるエンジニア採用との相性がよい手法です。また、競合他社が多くとも自社を直接求職者にアピールできる有効な手段となります。
ハローワーク
厚生労働省が運営する就職支援サービスで、掲載コストがかからないため、企業としては魅力的です。ただ、掲載できる情報量に制限があるため採用したいターゲット像から外れた求職者が応募してくる可能性が高くなってしまいます。
自社で全ての採用管理をする必要があるため、エンジニアの採用経験がある企業様にとっては有効な手法となるでしょう。
縁故採用(リファラル採用)
自社社員や知人からの紹介・推薦を受けて、採用選考を行う手法です。
最大のメリットは採用コストがかからない点です。また、知人の紹介であるため定着率が高く、その後も自社に留まる傾向が高くなります。
ただデメリットとして、知人の紹介であるが故に採用決定の判断が適切に下せないということがあるので注意しましょう。
外国人の採用
また、外国人採用を検討するのも有効な手段と言えるでしょう。
なぜなら、IT教育の遅れが原因で日本人のエンジニア自体が少ないためです。逆にIT教育が進んでいる海外には、レベルの高いエンジニアが大勢います。
そのため、外国籍エンジニアの採用は必ず候補に上がってくるべき選択肢といえるでしょう。
外国人エンジニアを採用するメリットやデメリットについては、以下の記事でも詳しく紹介しているためぜひ一緒にご覧ください。
人材紹介
人材紹介会社の利用も有力な手段です。
人材紹介を利用する大きなメリットとして、スクリーニングにコストをかけずに適切な人材を紹介してもらえることが挙げられます。
また、採用から定着まで一貫してサポートをしてくれるエージェントも多いため、採用の手間や負担も減らすことができます。
エンジニア採用におすすめな人材紹介会社
ここでは実際にエンジニア採用を行っている人材紹介会社を具体的に紹介しています。
若手層に特化した人材紹介
若手に特化したサービスといえば、Liber Careerが挙げられます。株式会社ネオキャリアが運営する人材紹介エージェントです。「10代20代が選ぶ就職転職満足度No.1」と言われるほど、若手採用に圧倒的な実績のある企業です。
また経験の有無によっても人材を絞り込めるため、若手でありながら経験のあるエンジニアもご紹介しています。
ITに特化した人材紹介
Geekly、レバテックキャリアもかなりIT色が強いサービスです。
GeeklyはIT・Web・ゲーム業界専門の転職エージェントです。専門知識をもつ、専任のキャリアアドバイザーがカウンセリングを行い、希望条件や経験・スキルなどを把握した上で最適な人材を紹介しています。
一方レバテックキャリアは登録者18万人を誇り、IT・Web系エンジニア・クリエイターに特化した採用支援サービスです。他社と違い、社員・派遣・フリーランスなど採用ニーズに合わせて人材をご紹介している点が特徴です。また、特に最近では若手エンジニアからの人気が高いです。
外国人エンジニアに特化した人材紹介
外国人エンジニアに特化した人材紹介は、インバウンドテクノロジーをオススメします。
外国人人材を専門にした人材紹介事業を行っていて、世界約100ヵ国以上と幅広い国籍に対応しています。外国人エンジニアの採用において、LinkedInで最も注目されている日系企業のひとつでもあります。
まとめ
以上、エンジニア中途採用の解説でした。自社が求めるエンジニアを採用するためには、採用の幅を広げながらも適切な採用方法を選択することが大切です。
エンジニアの採用をお考えの企業様はぜひ一度弊社にお問い合わせください。